TestRail活用術:テスト計画を利用したテスト結果の管理

テスト管理ツール「TestRail」には、複数のテストラン(実施するテストをまとめたもの)をまとめて管理する「テスト計画」の機能があります。

本記事では、TestRailにおけるテスト計画の活用方法についてご紹介します。

テスト計画とは?

「テスト計画」とは、テストランをまとめたものです。複数の構成(OSやブラウザなど)で同じテストする場合や複数のテストランを関連付けて管理する場合に使用します。

テスト計画は、下の図のようにプロジェクトの「テストランと結果」画面に表示されます。

TestRailの「テストランと結果」画面

テスト計画をクリックすると、テスト計画全体の進捗とテストランの一覧が表示されます。

テスト計画の詳細画面
TestRail製品ページ

テスト計画を利用するメリット

同じテストケースを含んだテストランを一気に作成できる

テスト計画を利用すると、同じテストケースを含んだ複数のテストランを一気に作成できます。例えば同じテストをブラウザごとに行う場合、1つ1つのテストランを作成するたびにテストケースのフィルタリングを行う必要がありますが、テスト計画を使うとテストケースは共通のテストランを一気に複数作成できるため、テストランの作成の手間を省けます。(テスト計画を使って複数のテストランを作成する方法は「テスト計画の作成手順」をご覧ください。)

複数のテストランをまとめたテスト計画全体の進捗がわかる

テスト計画の詳細画面で、テスト計画全体の進捗を確認できます。例えば下の図のようにブラウザ別のテストランをテスト計画でまとめている場合は、ブラウザ別のテスト全体として37件がPassedで5件がFailed、94%のテストがUntested(未実施)であることがわかります。

複数のテストスイートにまたがるテストの進捗を管理できる

テストランは1つのテストスイートからのみ作成できますが、テスト計画を利用すると、異なるテストスイートのテストランをまとめて管理することができます。下の図の例では、「A社向けテスト」というテスト計画の中に、「セキュリティテスト」のテストスイートから作成したテストランと「マニュアルベーステスト」のテストスイートから作成したテストランがあります。異なるテストスイートからそれぞれテストランを作成した場合でもA社向けのテスト全体としての進捗を確認できます。

テスト計画の作成例

環境ごとに作成したテストランをまとめる

ブラウザ、OS、デバイスなど環境が異なるテストランをまとめるために利用します。下の図のように、ブラウザ×OSのように掛け合わせて作成することもできます。

仕向け(リリース先・出荷先)ごとに作成したテストランをまとめる

リリース先や出荷先などの仕向けが異なるテストランをまとめるために利用します。下の図の例では、2つのテストスイートから作成したテストランをリリース先ごとに作成しています。

テスト計画の作成手順

1.プロジェクトの「テストランと結果」タブを開き、「テスト計画の追加」ボタンをクリックします。

2.「テスト計画の追加」画面でテスト計画の名称や説明(任意)を入力します。

3.右側の「テストスイートの追加」をクリックします。

4.「テストケースの選択」リンクをクリックして、テストランに含めるテストケースを選択し「OK」をクリックします。(今回はタイプが「基本動作」のものを絞り込んでいます。)

5.「設定」をクリックして、テストを行うグループを作成します。「グループの追加」をクリックします。

6.グループの名前を入力して「グループの追加」をクリックします。

7.追加されたグループ右横の「設定の追加」リンクをクリックし設定を追加していきます。

8.作成した設定のチェックボックスをONにして「OK」をクリックします。

9.選択した3つのブラウザの設定ができていることを確認し「テスト計画の追加」をクリックします。
※テストランごとに別のテストケースや担当者を選択したい場合は、「選択」のリンクより個別に設定することもできます。

TestRailのテスト計画の追加画面

10.ブラウザごとのテストランが作成されていることがわかります。

まとめ

TestRailのテスト計画の活用方法について紹介しました。テスト計画を利用することで、複数のテストランをまとめて進捗確認したり、異なるテストスイートのテストランをまとめて管理したりすることができます。運用に合わせてぜひ活用してみてください。

関連する製品

テスト管理ツール TestRail

テストケースの管理やテスト結果の記録、チームでの情報共有など、Excelを使ったテスト管理の業務に限界を感じていませんか?TestRailはシンプルで使いやすいUIを提供し、テストにかかるさまざまな管理コストの削減に貢献します。

■ TestRailの特長 ■

  • テストにさまざまな情報を関連づけて一元管理
  • Webブラウザー上でテストケースを簡単に入力や編集可能
  • テスト実施の準備と結果の共有が容易
  • 進捗や比較などのレポートを提供
  • 要件 / 課題管理ツールやテスト自動化ツールと連携

日本国内では、テスト管理にExcelを使っていたお客さまからの乗り換えが多く、Web上で完結するテスト管理を実現されています。

TestRail でテスト管理のお悩みを解決しませんか?

eBook 公開中

Paul Gerrard著 効果的なテスト管理12の秘密 (日本語)

テスト計画やテスト管理に役立つ12のトピックを解説します。

詳細はこちら