
ソフトウェア開発の品質向上において、テスト自動化とテスト管理を連携させることは、手動/自動テスト結果の一元管理、レポート生成の効率化、作業のトレーサビリティ向上、といったメリットを生み出すため非常に重要です。
本記事では、Google Test(正式名称は Google C++ Testing Framework)とテスト管理ツール TestRail を連携する方法について解説します。TestRail CLI を利用することで、テスト結果を簡単に TestRail へ送信し、テスト管理をスムーズに行うことが可能になります。
Google Test とは
Google Test は、Google が提供するオープンソースの単体テスト自動化フレームワークで、C言語や C++言語で書かれたプログラムのテストを効率よく実行できます。Google Test には以下の特長があります。
- 柔軟性:テストケースやテストスイートを簡単に設定できる。
- 豊富な機能:期待値のアサーション(assertion)、カスタムマッチャーなどの高度な機能を提供している。
- クロスプラットフォーム:Windows、Linux、macOS などさまざまな環境で利用ができる。
Google Test を活用することで、コードの品質を保ちながら効率的に開発を進めることができます。
TestRail と Google Test を連携するメリット
TestRail は、テストケースやテスト結果の管理を効率化するためのテスト管理ツールです。TestRail を Google Test のようなテスト自動化フレームワークと連携することで、以下のメリットが得られます。
手動/自動テスト結果の一元管理
Google Test のテスト結果を TestRail に送信することで、すべてのテスト結果を一箇所で管理可能です。これにより、手動テストと自動化テストの結果を統合し、チーム全体で進捗や品質状況を共有できます。
レポート生成の効率化
TestRailは詳細なレポートやダッシュボードを提供するため、テスト結果の分析や進捗確認が容易になります。
作業のトレーサビリティ向上
テストケースとその結果をリンクすることで、開発プロセスにおけるテスト状況を明確に把握できるようになります。
自動化されたテスト結果をすぐに TestRail に連携することで、開発スピードと品質を両立させることが可能です。
TestRail CLI とは
Google Test の実行結果を TestRail に送信する際は TestRail CLI を利用します。TestRail CLI は TestRail の API を簡単に利用するためのコマンドラインツールです。このツールを利用することで、Google Test などのテスト自動化フレームワークの実行結果レポートを TestRail へ送信して TestRail 上にテスト結果を登録することができます。

TestRail CLI の詳細については以下の記事をご参照ください。
TestRail と Google Test の連携デモ
Google Test と TestRail を連携するデモンストレーションを動画で紹介します。簡単に流れを説明します。
- Google Test でテストを実行し、結果を取得する。
- TestRail CLI を利用して、テスト結果を TestRail に送信し、TestRail でテスト結果が失敗(Failed)になっていることを確認する。
- コードの不具合を修正する。
- Google Test でテストを再実行し、結果を取得する。
- TestRail CLI を利用して、テスト結果を TestRail に送信し、TestRail でテスト結果が成功(Passed)になっていることを確認する。
実際に連携している様子は以下の動画をご覧ください。
今回の例ではご紹介していませんが、さらに Jenkins 等の CI/CD ツールを利用することで Google Test の実行から TestRail への登録まで自動化し、より簡単に効率的にテスト結果を確認することができます。
まとめ
本記事では、Google Test で実行した単体テストの結果を TestRail に登録するデモンストレーション動画と、単体テストの結果を TestRail に登録するメリットについてご紹介しました。今回は Google Test との連携を中心にご紹介しましたが、TestRail は Playwright、Cypress、Pytest、等のテスト自動化フレームワークとも連携が可能です。
自動化したテストの管理方法にお困りの方は、ぜひ一度 Google Test と TestRail を組み合わせた効率的なテスト管理をお試しください。
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■ TestRailの特長 ■
- テストにさまざまな情報を関連づけて一元管理
- Webブラウザー上でテストケースを簡単に入力や編集可能
- テスト実施の準備と結果の共有が容易
- 進捗や比較などのレポートを提供
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日本国内では、テスト管理にExcelを使っていたお客さまからの乗り換えが多く、Web上で完結するテスト管理を実現されています。
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